Xperia XZ3でも採用された有機ELディスプレイについて

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一昔前までは、テレビではブラウン管が主流でしたよね。

どこかほんわかとした画面で温かみが感じられるのは魅力的でしたが、残念ながら奥行が非常に広く設置場所に困るテレビでありました。

大画面化が進む中で、奥行きに関してもだんだんと大きくなり、不便に感じる方も多くいました。

また、重量も問題となって、二階に設置したくても階段を登れない!という不満の声が多く上がっていました。

そこで誕生したのが、液晶ディスプレイです。

液晶ディスプレイの登場により、サイズを劇的に小さくすることに成功して、徐々に大画面化が進められました。

ただ、液晶ディスプレイの弱点として動きの多い動画をみるとちらつきやブロックノイズが発生しやすい点がありました。

その問題点をクリアした技術として、有機ELディスプレイがあります。

Xperia XZ3にもついに搭載されたと話題になった有機ELディスプレイとは、いったいどのような技術なのでしょうか?

ここでは、有機ELディスプレイのメリットや故障のリスクについて紹介します。

有機ELディスプレイとはどんなもの?

まずはじめに、有機ELディスプレイとはいったいどのようなものなのかについて紹介します。

正確な名称は有機エレクトロルミネッセンスと言い、発光を伴う物理現象があり、その現象を利用している有機発光ダイオードや発光ポリマーとも呼ばれる製品のことを指します。

発光素子では、発光層が有機化合物から成る発光ダイオード(LED)を構成していることが特徴となっています。

有機化合物中に注入された電子と正孔の再結合によって生じた励起子によって、発光処理を行っています。

特に日本では次世代ディスプレイとしての活用が期待されていますが、他にもLED照明と同様に次世代照明技術としての活用が期待されています。

その歴史は意外にも古く、有機EL積層機能分離型デバイス発光素子という技術は、1987年にイーストマン・コダック社のスティーヴン・ヴァン・スライク氏のチームによって開発されています。

ディスプレイに限って話すると、駆動方式によってアクティブマトリクス型(AM-OLED、アモレッド)とパッシブマトリクス型(PM-OLED)に分類することができます。

パッシブマトリクス駆動では、構造は単純だが瞬間的に光ることができるのが1ラインであるため、その瞬間の発光輝度を大きくしています。

よって、素子に大きな負担をかけやすく、寿命が短くなってしまうという欠点があります。

また、クロストークによる画質低下が度々問題となっています。

パッシブマトリクス駆動の弱点は、ディスプレイの大型化でより深刻になる傾向があります。

そこで、大型パネルにはアクティブマトリクス駆動を採用することが多くなっています。但し、同様の事情がある液晶ディスプレイより複雑な回路を導入しなければならないことになりますので、液晶では主にTFT型がアクティブマトリクスに対応しています。

有機ELディスプレイのメリットは?

有機ELディスプレイが徐々にスマートフォンに導入されているのには、メリットが大きいという側面があります。

ここでは、主な有機ELディスプレイのメリットについて解説します。

①応答速度が速い!

液晶ディスプレイにおいては、液晶の分子の方向を変えることで輝度を変化させていることもあり、応答速度が鈍く動画再生時にちらつきなどが発生します。

これに対応した倍速液晶というものも開発されていますが、焼け石に水でしかありません。

それに対し、有機ELの場合は励起子の寿命が非常に短く、電流を変化させれば輝度が瞬時に変化する特性があり、非常に応答速度が速い点が魅力となっています。

また、有機ELディスプレイでは低温でも応答速度は変わらず、環境の変化にも強いという点が魅力となっています。

②視野角も広い!

液晶の場合、見る方向によって階調が反転してしまうという現象が発生します。

テレビの場合は固定させて見る位置も一定にすれば気になりませんが、スマートフォンの場合はそうもいきません。

有機ELディスプレイでは、あらゆる角度で階調の変化はなく、コントラストの低下も低く視野角は180°に限りなく近いものとなっています。

また、プリズムシートで集光して表面輝度をアップさせているい液晶ディスプレイと違い、ランバート分布に近い発光分布となっていますが、マイクロキャビティー効果を採用していて集光させることができます。

③駆動電圧が低く消費電力が安い!

プラズマディスプレイでは放電発光を用いられていましたが、有機ELディスプレイでは有機半導体内の励起子により発光することができるので、発光そのものに必要な電圧も数V程度と低く抑えることに成功しています。

また、有機ELディスプレイの発光効率もかつてより飛躍的に向上しています。

④色純度や色再現性にも優れている!

液晶ディスプレイでは、動作原理上でパネル面からバックライトの光がどうしても漏れてしまうために、光の三原色のRだけで階調表現を行う場合、暗部ではGとBからの光も取り込んでしまい、色純度が落ちるという欠点があります。

有機ELディスプレイは素子の自発光に頼っているので、不要な色の発光をカットすることに成功しており、暗部の階調表現でも高い色純度を維持することが可能です。

⑤コントラスト比も改善されている!

有機ELディスプレイでは、発光を止めることで黒が明確に表現することができるので、高コントラスト比を達成することができます。

液晶ディスプレイでは1000:1程度であるのに対し、ものによっては100万:1であると公称されています。

但し、弱点があって屋外の太陽光などが入り込む状況では、液晶と比較してもコントラスト・視認性が大きく落ちる傾向があります。

但し、この点も各メーカーの努力によって徐々に改善されています。

有機ELディスプレイの弱点は?

万能に思える有機ELディスプレイですが、弱点も少なからず存在しています。

代表的な弱点としては、液晶ディスプレイのようにバックライトがないので、最高輝度が液晶と比べて低くなる傾向があります。

特に、画面をより明るく映し出す太陽光のもとでは、最高輝度が明るい液晶ディスプレイと違って視認性に劣るという点があります。

特に、屋外でも頻繁に使用するスマートフォンでは致命的な弱点となる可能性がありますが、これ自体は仕様であり故障とは言い切れません。

また、有機ELの寿命は液晶の半分というデータがあります。

ただ、これは有機ELディスプレイの寿命は1.5~3万時間と言われていますので、仮に1日5時間使ったとしても10年間は使用することができます。

昨今では、最新機種が続々と誕生しており、また二年縛りなどのルールにより2年サイクルで新しいものに更新すると考えれば、さほど気にする必要はありません。

他では、製造コストがどうしても高くなり、それがスマートフォン本体の価格に付加されているという実情があります。

これは液晶ディスプレイが誕生した際にも同様な傾向がありましたので、各社のノウハウにより徐々に下がっていくものと思われます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

有機ELディスプレイの構想自体は比較的昔から存在していたのですが、最近になって一気に普及してきたイメージがあります。

まだまだ改善の余地がある技術ですので、初期的な故障なども発生する可能性はあります。

もし動作上で異常を感じた時には、まずはスマレンジャー難波店にご連絡ください。

大事なスマートフォンをしっかり点検し、修理対応させていただきます。